ほんとは簡単!楽しい楽器選び! #4 アコースティックギター アコギの種類編② ボディの違い編
皆様今週もお仕事お疲れ様でした!
土日こそ休めないギターの木場です。
寒いし雨ばっかりで、体調崩していませんか?
木場も喉がイガイガするんで、のど飴なめながらブログ書いてます。
前々回からアコギ(アコースティックギター)ってどんな楽器?から始まって、
今回はやっと本題か?!
アコギのボディの形、同じようなひょうたんが並んで見えるアレは
弾いている側からして、形の違いにどれほどの意味があるのか?
まずはボディの大きさ!
アコースティックギターの王様、
Martin(マーティン)社の代表モデル2つで比較してみましょう。
スモールボディの代表「トリプルオー」と大型ボディの代表「ドレッドノート」を比較すると…
トリプルオー
「オーディトリアム」とも言われる小ぶりサイズ。
何か難しい横文字が出てきたぞ…
こういう小さめのギターは国内だと「フォークギター」と総称されることもあります。
こっちのほうがなじみがあるかも。
音の特徴
指で弾いてもしっかりと鳴り切る。
最大音量はドレッドノートより小さい。
低音が引き締まって、高音弦から低音弦までバランスが良い
くびれが大きく抱え込みやすく弾きやすい小さく薄めのボディサイズ。
ドレッドノート
「ドレッドノート級戦艦のようにデカいボディだぜ!」という意味からこの名前になったそうな。PAが普及する前、大きな音量が必要な需要に合わせて作られたという背景があるようです。
音の特徴
ストロークでトリプルオー以上に音量が出る。演奏方法の音量差がそのまま出る
たっぷりとした低音とハリのある高音。いわゆるドンシャリで迫力のある音
くびれが小さく、大きいだけでなく厚みがお尻の方で分厚くなっており、抱え込むとけっっこう肘がきつい。
歌物を柔らかい音で包むアップライトと、高い音から低い音まで張りのあるグランドピアノをイメージしていただくといいと思います。
なんでこういう違いがあるのか?
楽器が大きいほうが低音が出るのは何となく分かりますが、弾き方による音量の差は、楽器のボディの大きさの違いは音を入れられる容積の違いだと考えると分かりやすいです。
大きな音の入れ物があるドレッドノートは、強く弾いたとき、それを受け止めて大きな音量にすることができる、と考えると分かりやすいと思います。弱く弾いたときは小さい音量のままなので、強弱がそのまま出てしまう。
対して入れ物の小さなトリプルオーは、音量がストロークなどで強く弾いた場合、楽器が鳴らせる音量の上限が小さいため、それ以上は音量が上がりません。
しかしこれは決して悪いことではなく、強弱による音量の差がまとまりやすいともいえます。
「トリプルオーは録音に向いている」と言われるのですが、録音の際に処理が難しい低音が出ないことだけでなく、音量差が比較的そろえやすいというのも理由かも知れませんね。
じゃあ、どっちが良いの?
と言われると、良い、悪いということでは無いんですが、それぞれに適した演奏法というのはあります。
例えばドレッドノートはカントリー等で今でも特に人気ですが、カントリーで聞かれるような迫力のあるストロークや歯切れの良い高速スリーフィンガーには最適でしょう。低音もしっかり出るので、一本で楽曲の低音をしっかり支える力強さがあります。
トリプルオーのような小型ボディだと、ブルースやラグタイムのような音楽に向きますし、ソロギターなども低音が高音を邪魔せずバランスがとりやすいです。あとバンドで演奏する場合など、ほかにサイドギターやベースが入る場合、ほかの楽器の音域を邪魔せずバランスが取りやすいというメリットもあります。
ただしこれはあくまでひとつの見方で、ドレッドノートの力強い音でブルースをぐいぐい弾くのもかっこいいし、たっぷりとした低音と張り詰めた高音で弾くソロギターは超かっこいいです。特にチューニングを下げて弾くようなソロギターのスタイルはドレッドノートの方がカッコいい場合も多いです。音量がかせげるドレッドノートの方がリードをとりやすい、という人も多いです。
逆にカントリーでトリプルオー使う人も当然たっくさん居ますし。
結論:結局は好み
はい、いかがだったでしょうか?
最後は好みとは言え、知ってると知らないでは楽器の選び方が違ってきますよー。
もちろん音の良し悪し、好き嫌いより見た目で選んでも全然いいんですよ!
ギターでどんな演奏をしたいのか、それがぼんやりとわかっている中級以上の人は、意識してギターを選んでみると、より楽しく楽器が選べるはず!
さてさて次回もアコギについて書いていきますよ~◎